今回は初心者向けではありませんのでご注意ください。インドへの投資をする上で結局「いつインドの成長が急激に進む」のか、「経済サイクル」の観点で記事を書いてみたいと思います。
今回は「2050年の経済覇権」という本から多くの部分を学ばせて頂いています。
もくじ
「経済の循環」からインドを見てみる
今回取り上げる「経済循環」は「コンドラチェフ・サイクル」というものです。知っている人は知っているし、知らない人は全く知らないと思います。大体40~50年くらいのサイクルで経済が上下するというサイクルです。
こういった経済循環は他にも「キチン・サイクル」「ジュグラー・サイクル」「クズネッツ・サイクル」というものがあります。が今回はややこしいので忘れてください。
この「コンドラチェフ・サイクル」は、ざっくりと産業革命とともにあると思ってい頂ければと思います。
「第一次産業革命:蒸気機関」「第二次産業革命:鉄鋼/鉄道/電信」「第三次産業革命:電気/化学/自動車/石油」「第四次産業革命:インターネット/原子力/航空宇宙」があるのは周知の事実です。
現在「第五次産業革命:IoT/VR/AR/5G/自動運転/量子計算器/AI」とこの五次産業革命は今まで以上の技術が「同時多発的」に革命が起こりつつあります。
そして、この革新的な技術による世界の経済上昇ピークは2036~2040年頃とされています。一方で、今回の技術革命では「生産性効率」が超超効率化されることが予測されるため、このサイクルが早まってもおかしくありませんよね。
過去100年を見ると確かにある循環
この「コンドラチェフ・サイクル」ですが、知らない方からすれば眉唾的な話に聞こえてくるかもしれませんが、上記の画像をご覧ください。
過去110年くらいを振り返ってみると、NYダウだけをとってみてもこの大きなサイクルがあると言う事がお分かりいただけるのではないでしょうか。
大体10年おきに金融ショックがくるというサイクルも何故か存在するので、それよりも大きな超長期的な循環もまた「ある」ともいえるかと思います。
インドが中国に追いつく日
結論、インドは当分の間追いつくことはできません。今回紹介した本にもありますが、中国とインドで圧倒的に差があるのが、「研究開発費」であり「進学率」です。(以下画像など参照)
進学に関しては「進学する人口」で比べればまだまし、というレベルで、まだまだインドの教育に対する課題があることが分かります。それを、「課題」ととるか「伸びしろ」ととるか難しいところですよね。ちなみに私は伸びしろと捉えています。
インドが中国と米国を抜く日
今回の紹介本を読み解いていくと以下の事が分かります。
「2030年に成熟期の中国がGDPで米国を抜く」
「2030年にインドがGDPで日本を抜く」
「2030年以降は中国は衰退期になり2040年米国が首位に」
「2040年にGDPでインドは3位、2050年にGDPでインドは1位に」
「未成熟でインフラや労働人口増加余地の大きいインドが長期的には成長幅が大きい」
このことから、投資先としては米国・中国・インドの三国は魅力的に映るのではないでしょうか。その中でもまだ、ほとんど注目を浴びていないからこそ(いや本当は浴びていると言えば浴びていますが)、「今」投資する価値があるともいえるのではないでしょうか。
あとはいかにインドが「雇用問題とインフラ」を早期に解決ができるかにかかっているとも見ることができます。
総合して20X X年が爆成長の始まり
これらを考慮して、この著書にはインドの成長軌道は「2032年」にボトム(底)を付けて上昇局面に入ると記述があります。
その後、2059年まで上昇を続けると言う事になります。
これに関しては「確かにな~」と思うところもあります。具体的には今後10年で「インフラ」がある程度整ってくる、と言う事と、様々な大企業達がインドに生産拠点を置き始める「インド・シフト」が現在起きていると言う事です。
これらが加速すれば、雇用問題は解決に向かいますし、消費の中核である「中間層」が多く生まれ、結果的にインドの成長が見込まれるわけです。
インドが中国・米国を抜くのは2050年頃とコンドラチェフ・サイクルでは見えていますが、とても気の長い話ですよね。
でも、1位になるのにはとても時間がかかりますが、インドの成長過程に対して「投資」という形でお金を投じるのは理にかなっているのではないでしょうか。
まだ多くの方が気付いていない今に投資し、多くの方が気付いてお金を投じて爆上がりしたところで売り抜けるのが良いのではないでしょうか。
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